2019年の我が家の冷房負荷 ~小屋裏エアコンの実績とシュミレーションとの比較~訂正記事
たいきゅうです。
この記事は以前掲載したもので誤りがあったため
内容を再検証、大幅に変えて記載しています。
ご指摘いただいた方、ありがとうございました。
さて改めて、今シーズンの我が家の冷房稼働の時期は終わりましたので、
冷房に関わる消費電力をシュミレーション値と比較してみました。
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1) 我が家の状況
2) 小屋裏エアコンの設定、条件
3) 冷房負荷、シュミレーション値
4) 我が家の冷房負荷冷房消費電力の実績
5) シュミレーション結果との比較検証、その前に
6) シュミレーション結果との比較検証
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【我が家の状況】
ほとんどが、小屋裏エアコンのみの稼働です。
8月には一時的に床置きエアコンの上の吹き出し口のみを
使って冷房として臨時使用しました。
残念ながら我が家は予定通りの冷気循環がなされず、
最も暑かった時期には、家族で過ごしていると
リビングが29度を超えてしまう状況でした。
なので事前に建物燃費ナビのシュミレーションで出した、
27度の想定の冷房負荷とは条件が違うため
一概に比較はできませんが、参考になるかと思い計算しました。
また基本的には小屋裏エアコンは24時間連続稼働にしています。
ただ、9月最後のころは2階の寝室が冷えてしまうため、日中のみの
間欠稼働としていました。
【小屋裏エアコンの設定、条件】
期間:2019年6月中旬~9月下旬
設定(大まかに):最高気温30℃以下・・・20℃前後の低温、弱風
それ以上・・・22-25℃ 風量 max/自動
【冷房負荷、シュミレーション値】
我が家は設計段階で建物燃費ナビを使って冷房負荷(27℃)を
シュミレーションしてもらっていました。
その数値が
20.94 kWh/m2・年
でした。
またebifitという我が工務店の森さんが出された
生涯コスト・性能シュミレーションソフトでの計算では、
20.73 kWh/m2・年
と建物燃費ナビの結果とほぼ変わりありませんでした。
↓↓ここからは以前記載した内容を検証し訂正、追記しております。
とくに訂正が必要だった内容は赤字で記載しました。
【我が家の冷房負荷冷房消費電力の実績】
上記条件での2019年の冷房負荷 冷房に使用した電力量は、
5.63 kWh/m2
でした。
【シュミレーション結果との比較検証、そのまえに】
まず比較するために、
我が家の小屋裏エアコンの冷房COPを3程度と仮定します。
冷暖房COPは
「冷暖房平均エネルギー消費効率」
「Coefficient Of Performance」
で、
「冷房能力」を「定格消費電力」で割ったもの
です。
APFという指標もありますが、冷房期のみを検討するなら
COPでいいのではと考え、採用しました。
COPは実測できます。
工務店の方に確認し、web上でも文献をみてみましたが
以下の方法で実測できます。
COPを測る最も簡単な方法は、
”エアコンの吹き出し口と吸い込み口の温湿度と、
吹き出し風量を計測して実際の冷却量を算出したあと、
その時の消費電力で割る”
ただしCOPはあくまで一定の温度環境下にある場合に
同じ数値を適用できるのであって、とくに運転開始直後、
間欠運転時などはCOP値は大きく変動しますので注意が
必要です。
【シュミレーション結果との比較検証】
大きく乖離しています。
今回シュミレーション値と比較するため、
我が家のエアコンの平均的なCOPを3程度と仮定しました。
この数値は工務店担当者に教えてもらった値です。
カタログ値の6割程度が平均のCOP妥当という経験則のようです。
そうすると、
我が家の実際の今夏のエアコン消費電力からみる冷房負荷は、
5.63 * 3.0 = 16.89 kWh/m2
となりました。
建物燃費ナビでの事前のシュミレーション結果は
20.94 kWh/m2・年
でしたのでこの差を、
工務店担当者にも確認しつつ自身での考察しました。
それが以下です。
①想定の室内温度に達しなかった
我が家の1年目の夏は小屋裏エアコン1台での全館冷房が
失敗に終わり、結果的にシュミレーションで想定した27℃まで
屋内が下がらなかったことが大きな要因です。
29℃で計算すると、およそ半分程度の冷房負荷の
シュミレーション結果になるとのことで、
実際平均室温は28℃前後でしたので、この1度前後の差が
シュミレーション値より低くなった要因の一つと考えます。
ただこの1℃の差は快適性という点では非常に大きいことを
体感しました。
現在リカバリー第2段を予定しており、来年はいい意味でもう少し
冷房負荷の実測値が高くなりそうです。
②第一種換気の設定
我が家はCO2をモニターして換気量を調整しています。
夏の外気の湿気を極力取り入れないように、換気量を絞っていました。
おかげで湿度に関しては50%台で非常に安定して過ごせました。
これによりエアコンの負荷を軽減した部分があるようです。
さらに我が家はローヤル電機のSE300を採用していますが、
建物燃費ナビの計算する際にカタログ値から性能を一定程度低く
見積もってシュミレーションしておりそのあたりも影響したようです。
③生活状況
我が家のこどもたちはとにかく動き回ります。
すぐに汗だくです。
自宅の滞在時間は想定より短いのかもしれませんが、
在宅時の内部発熱は想定以上ではと感じます。
おそらくこのあたりはシュミレーションの実際の誤差が
出やすいところだと思います。
【まとめ】
やはりどのくらいの室内環境を想定するとどのくらいのエネルギー消費になるか、
設計段階で施主が知っておくことは非常に有用です。
そして建ててあともシュミレーション結果と比較・検証し、
建てたメーカーや工務店、設計士と相談できることは
よりよい自宅環境のために大切ではないでしょうか。
ということでやはり、そういったことをしてくれるメーカー、
工務店を見つけることが最も大切ですね。
今日もありがとうございました。